ヴァイオリン職人の探求と推理
最近、この本を読んでいます。
若干読みづらい訳です。イタリア人というのはミドルネームをたくさん持っているのと耳慣れない名前が多いのとで登場人物を覚えづらいという点でも不利です。正直、主人公とその周辺の人たちの名前、まだ覚えられません。
でもそれをおしても読みたい理由は、なんといってもヴァイオリン製作の歴史話やヴァイオリン売買にまつわる逸話・現実がちりばめられていて、「ああ、ディーラーはみんなうそつきだと思うことにしよう」など勉強になる(?)からです。特にストラディヴァリ家とそれにまつわるさまざまな逸話はとても面白かった! しかも書かれている“まるで小説のような”ヴァイオリンにまつわるお話が、実はすべて本当だったと知ったときの衝撃はなかなかのもの。この一冊でヴァイオリンの光も闇もすべて味わえてしまいます。
皮肉屋なイタリアの風土を少し感じてみたければおすすめです。ただし、ヴェネチアに幻想を抱いている人は読まないほうがいいと思います。
ちなみに最近、こんなニュースがありましたね。
盗まれた「5億円のストラディバリウス」にまつわる犯罪の実録 - GIGAZINE
ストラド弾きはみんなどうやって楽器を管理しているんだろう。
なかなかタイムリーです。