素朴な疑問
前々から不思議に思っていたことがありまして。
ピアノやヴァイオリンは有名ですが、その他のどんな楽器にだって、オーケストラをバックにソロ演奏を行う楽曲というものはあります。藝大のモーニングコンサート*1に何度か足を運んだことがあるのですが、オーボエやユーフォニウムなどのソロは曲のよしあしよりも「へえ、こんな曲もあるんだ」という驚きと新鮮さがあったものです。
藝大のオーケストラの団員はほとんどが教員でしょう。ですから学生であるソリストにオーケストラが賛辞を贈ることは無かったような気がします。が、『クラシック音楽館』*2に招待されるようなソリストが目覚しい演奏を見せると、オーケストラも観客に負けじと足を踏み鳴らして賞賛します。この行動はわかるのです。が。
どうしても理解できないのが、弦楽の弓を譜面台に叩きつける行為。
弓という器具はとても繊細で、小さなヒビが修復不能な破壊をもたらすこともありえます。特にNHK交響楽団に所属している団員の持つ弓は、数十万では済まない代物でしょう。それを叩きつけるなんて、大丈夫なんでしょうか。誰もあの行為に異を唱えないのでしょうか。それとも「これだけ高い弓が壊れてもいいくらい、あなたの演奏に聞きほれました」という中華的な礼賛表現なのでしょうか。
いつも見ていてこれだけはハラハラしてしまいます。
……すみません、それだけです。
ではまた。