長女さらに足踏み
ピアノの大先生、たぶん最後のレッスン。先生が復帰なさるということなので、その前に長女が三週連続で引き続けている曲を今度こそ合格をいただこうと気合を入れて望んだのですが……。
またもやお預けされてしまった長女。大先生の下ではソナチネの一曲に合格できませんでした。大人気ないとは思いましたが、私は不合格の理由に納得できません。大先生はこうおっしゃったそうです。
「私はこれじゃイヤ」
……まあ、大意はわかりますけれども。にしても説明不足でしょう。長年教わった中で信頼関係を育んできた生徒ならこの一言で納得できるでしょうが、ほんの一ヶ月程度しか教わっていない人にこういわれたことに、私はずっとモヤモヤしています。確かに大先生は芸術的なセンスをお持ちです。ピアノからはいろんな音が出せるということを教えてくださったのでしょう。また、長女にはどこか「弾ければいいんでしょ」という軽い気持ちがあるのを見抜かれたのだとも思います。
が、こんな説明はひどい。娘をあなたの好みに染めるためにお預けしているわけではない。少なくとも小学一年生の子どもに説明する言葉ではない。あなたにとって三週間はたいした時間ではないのかもしれないが、娘にとって、また将来のある子らにとって、三週間はとてつもなく長い時間です。週に二時間くらいしか弾かない子ではないのです。毎日一~二時間は必ず弾く子なんです。詰め込みたいなら、やはり一度にすべて伝えてほしい。言われれば多少の無茶は乗り越える子なんですから。一度納品した成果物を「芸術家肌の社長がこれじゃダメっていうんで」と再度つっかえしてくる担当を思い出して、内心イライラしてしまいます。
妻はピアノを習った経験があるため、大人の目線で大先生の芸術性と指導内容は納得している様子。また、姉の活躍の影に隠れがちな二女を褒めちぎってくださることからも、大先生は好きなようです。長女のことも「拍がとれていないこと以外は、とてもよく弾けている」と褒めてくださってはいるようです。決して悪意のもとでそういう指導をなさっているとは思えません。だからこそ、はやく元の先生に戻ってきていただきたいと強く願ってしまいます。
ひとつ断っておきますが、教える側のエゴを押し付けられたのかどうかは、私には判断できません。単なる言葉不足かもしれませんし、本当にご自身のエゴを押し付けたのかもしれませんし。そこはグレーです。
私はピアノもヴァイオリンも習った経験がないのでしぶしぶ黙っていますが、こういうことってよくあるのでしょうか? 先生のお人柄というのも十人十色なのでしょうね。
ではまた。