人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

闘争心というもの

娘ふたりはどちらもビビリです。基本的には怖いもの、痛いもの、大嫌い。しかし、嫌いなものに対する対処の仕方はまったく違います。

 

長女は逃げ回るタイプ。「痛そうなの嫌い」「熱そうなの嫌い」「怖そうなの嫌い」。

 

二女は結果論タイプ。「やってみたら痛かったから嫌い」「食べてみたら熱かったから嫌い」「お化けは絵本が怖いから嫌い」。

 

同じ「嫌い」という感情でもまったく違う反応を示すのだなあ、と子育てをして初めて知る人間の不思議。とはいえ私とも妻ともまったく違う性格のふたりですから、別の感じ方をするのは当然ですよね。

 

いつも、誰に似たの? と思うのが、長女の闘争心。

 

勝つこと大好きなんです。かけっこで一番じゃないと気が済まない。だから体育の授業でムキになって走り、運動会のリレーの選手に選ばれましたよ。たまたまその姿を見ていたのですが、男の子たち相手に勝利した長女さんは、校庭中に響くくらいの大きな声で「いやっっっったぁぁぁぁぁぁ! いょっっし! いよぉおぉぉっし!」と叫んでいました。……誰に似たの?

 

勉強も、ひとより多く、速く課題をやっていくのが「勝ち」だと思っている。学校の宿題は「書き取りを一回以上やってくること」と言われると、最低三回はやらないと気が済まない。通信教育のドリルも、月なかばに全部終わらせて、テストも投函して、余裕ぶっています。

 

そのくせ、痛いの嫌いだしビビリですから、逆上がりの練習が怖い。だから今でもできない。前回りもおなかに当たる鉄棒が痛くて嫌い。怖い。やれといわれればやるけど、あまり進んでやりたくない。

 

一方の二女は、相対的な闘争心は薄い。誰かに勝ちたい、何かで抜きん出たい、という気持ちはそこまで強くなく、逆に「わたしを勝たせてくれないほうが悪い」と思っている節がある。……ほんと誰に似たの?

 

だから、できないことをできるようになろうとする気持ちはとても強く、一輪車に乗れるようになりたいと思ってからすでに一年くらい経つのですが、周りの子がスイスイ乗れるようになってもマイペースに練習し、最近はようやく長い距離を進めるように。だけどまだ、曲がったり行きたいほうに進んだりといった操縦まではできていない。それでも昨日より進歩したことを褒められると、ふて腐れることなく自分の目標に向かってコツコツと練習を重ねる。

 

どちらが優れているとかの話ではなく、特性の問題ですね。その子の特性にあわせて指標を見せてやらないといけないんだろうな、とぼんやり考えています。楽器の道も同じ。長女はコンクール向き、二女はエチュード繰り返し向き、そんな気がします。

 

ではまた。




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