フラットとナチュラル
フラット、というと、音楽関係の人は必ず「♭」を思い浮かべると思います。しかし私や妻はそこまでどっぷりというわけでもないわけで、どうしても英語のflatを思い浮かべてしまいます。
ある日、事件が起こりました。
二女が天下のバッハ先生の楽譜を勝手に編曲していたのです。ガボットの「C♮」と書かれているところに鉛筆で書き足して「♯」にしてしまっていました。なぜそんなことをしたのかはわかりません。しかし楽譜には「C♯」と書かれているように見えます。
長女が昔やった曲をおさらいしていたときのこと。
「あれ、その音おかしいよ?」
「でも楽譜に書いてあるんだもん」
「どれどれ……!? 二女っっっ!!!!」
こっぴどく叱られる二女さん。「はい」と神妙にやってきた二女さんに、妻が言いました。
「なんで勝手に楽譜を書き換えるの! ここはフラットでしょ!」
それを聞いて、すかさず長女が。
「……ナチュラルでしょ。パパといいママといい、この家の人はみんなナチュラルをフラットっていうんだから」
……二の句が告げない妻。助かったのは二女。
なんか、ほら、黒鍵って上にボコッて盛り上がってる感じがするじゃないですか。それを「平ら」にするから「flat」……なんて言葉を思わず使っちゃうんですよね。
ごめんなさい。間違わないように気をつけます。
ではまた。