人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

『エリーゼのために』の難易度

長女が年末の発表会で弾くピアノ曲は『エリーゼのために』です。先生もまたとんでもなく難しい曲を与えてくださいました。でも今の長女にはぴったりかもしれません。

 

先日ピアノのレッスンがありまして、演奏自体はミスタッチだらけだったそうです。レッスン前に自宅で弾いたときはもっとよかったのに、と少し悔しそうな妻でしたが、先生が渋い顔をしていたのはミスタッチが原因ではなかったようで。

 

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「もっと大人っぽく仕上げたいんだけど……レッスンの回数足りるかな」

 

長女はこの曲が本当に好きで、毎回弾き終わると恍惚とした表情をします。ですが、まだどういう弾き方をするのがいいのか掴めていない様子。テクニック的にはそこまで難しくなく、小学一年生が弾いてもおかしくないのですが、問題は表現方法ということなのでしょう。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲と同じで、「弾けるかどうか」は問題視されておらず、「どう弾くか」の曲だから。

 

さすが、L.V.ベートーヴェン先生。

 

瀬田敦子さんとヴァレンティーナ・リシッツアさんの演奏を聴かせてみたところ、若干ではありますが、長女も自分に足りない何かに気づいた様子。

 

リシッツアさんはアンコール曲だったらしく、最初にミレミレミシ♪と鳴り出したとたん会場から笑い声が起こっていました。「そんな簡単な曲!」という笑い声です。しかし、すべてを聴き終えた会場からは割れんばかりの拍手が起こっていました。

 

美しいけど難しくない曲というのは、表現ひとつ解釈ひとつでどうにでも転ぶ。長女はそれを肌で感じたことでしょう。中間部の速いところをあわてて弾く必要はなく、左手の低音のラを連打する部分も怖く弾く必要はない。もちろん力強い弾き方だって解釈のひとつではあるが、ピアノをテクニックでねじ伏せる弾き方ではやはりダメ。

 

逆に悩みが深くなった長女さん。でも「弾ければオッケー」という場所からもう一段上に行くための修行でもあるので、がんばっていただきたい。

 

発表会まで日数はないぞー!

 

ではまた。



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