人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

えっ、パガニーニ!?

先日の記事の続きになりますが、伴奏あわせのあとに通常のレッスンがありました。スケールは毎回どんどんOKをもらえるようになってきています。最初のころは注意に次ぐ注意ばかりで、スケールの弾き方の基本を教わるばかりだったのですが、最近では

 

「難しい運指で弾いてるね。もっと簡単な方法もあるのに、よく弾けてる。楽譜どおりの番号で弾いてほしいけど、これでもいいよ? はい合格」

 

なんてことまで言われるように。単音スケールは徐々に慣れてきたのかな。三度・四度のスケールは書かれた指でないとつっかえることが多いようで、さすがにそこは修正指示が入ります。……ていうか楽譜をちゃんと見てくださいよ長女さん。

 

カイザーも順調。「もっと丁寧に弾いてほしいけど、ま、学んでほしいことはできているからいいでしょ」とまたもや合格。すると、軽口のように

 

「そろそろ終わっちゃうね、カイザー」

「うん」(←はい、だろ!!)

「次、何やろうか。……パガニーニやろうか」

 

えええええええええええええええええ!??!!??!

 

いやいやいや、ちょっと待ってください。できるものですか? なんかもう『24のカプリス』なんて、最終兵器ってイメージあるんですけど。

 

パガニーニ : 24のカプリス Op.1/ガラミアン編/インターナショナル・ミュージック社バイオリン教本

パガニーニ : 24のカプリス Op.1/ガラミアン編/インターナショナル・ミュージック社バイオリン教本

 

 

「ガラミアン編で」とご指示をいただいたので、後日譜面を購入。開いてみて、家族で笑ってしまいました。「うわー、なにこれ」と。

 

「ドントもローデも別に悪くはないんだけど、曲としてつまんないんだよね。だったらパガニーニがんばったほうがいい。大丈夫、弾けるでしょ」

 

とは先生の弁。

 

それから妻とじっくり話したのですが、きっと先生はこの子の特性にあわせてパガニーニを選んだのだと思います。パガニーニを聞かせる技量があるというのではなく、あくまでも練習としてこれくらいの難易度を与えたほうが楽しんでやる子だ、と判断されたのでしょう。確かに長女は早弾き大好きだし難しければ難しいほどチャレンジしてねじ伏せようとします。『プレリュードとアレグロ』に立ち向かった彼女はまさにそんな感じでした。

 

これを終えたら次はこれ、という固定した指導方針があるわけではなく、その子の特性をつかんで最も伸びそうなところを伸ばす。そういうご方針なのだと推測しました。

 

「普通は16番からやるんだよね~」とニコニコしながら先生が教えてくださいました。妻は自宅で届いたばかりの楽譜を開きながら「ああ……16番は弾けるんじゃない? いけるいける。別にムチャじゃない」とか言い出しまして。

 

でもいつもCDで聴いていたパガニーニを生音で聴くことができるようになるのだと思うと、少し楽しみです。そして何より、先生の模範演奏がとにかく楽しみです。

 

ではまた。



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