人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

上げるスタッカートと引くスタッカート

録画していたNHK音楽館のヒラリー・ハーン演奏のブラームスを聴きました。とんでもない人ですね。一音一音が明瞭に聴こえる研ぎ澄まされたテクニックと、オーケストラを巻き込んだ舞台づくりと、そのどちらかに秀でるだけでも大変なのに、両方とも一流の域に達している。本当にすごかった。2010年代を代表するプレイヤーなのはきっと誰もが認めるのではないでしょうか。

 

さて、先日のピアノレッスンの件で書き忘れていたことがあったので、今日はそのお話を。

 

姉妹とも同じカバレフスキの教本で練習しております。同じような指示をいただくわけです。その中で特に不思議に思っていたことがありまして。というか前々からずっと不思議だったのですが、

 

「ピアノから指をバッと引っ張るようなスタッカート」

「鍵盤の上に指を持ち上げるスタッカート」

 

この二種類を教えていただいた姉妹。その姿からどのような音を出したいのかというイメージはわくのですが、実際の問題としてこれって音が違うの……?

 

ピアノの構造は複雑に見えますが、鍵盤を押せばハンマーが弦を叩いて音を出し、鍵盤を離せばハンマーが降りて消音装置が弦を押さえて音を消す、ということだと思うのですね。で、速く押せば強い音が、ゆっくり押せば優しい音が鳴るわけです。

 

指を手前に強く引いても、鍵盤からすばやく上に指を離しても、ハンマーの重力にまかせて鍵盤が戻ることには変わらないと思うのですが、物理的運動に違いが無いにもかかわらず音って変わるものなのでしょうか? それともニュアンスとして戻り方が違ったりするんですかね?

 

そもそも何を狙った違いなのかがわかると、もう少し頭で納得するのですが、自分が弾けないものだから疑問ばかりが残ります。

 

こんな練習もするんですねピアノって。興味深いです。

 

クリックくださると姉妹がスタッカートを練習します
理屈が分かったら私もちょっとやってみたいです!

 

ではまた。