人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

工房でのひと駒

昨日の続きです。先日、工房で駒を修正していただいたことをレッスン中に先生にご報告しました。その際、駒が斜めになっていることがちょっと気になっていたので相談してみることに。きっと職人さんが一番いい場所を探してくださったのだとは思いますが、それにしても斜め。これ、いいんでしょうか?

 

「よくないね。普通こういう駒の置き方はしないですね。だって音程の感覚変わっちゃうでしょ。これで本当にいいって言ってた? ……電話してみるね」

 

とやおら携帯電話を取り出してその場でお電話。あまりの行動の早さにびっくりしました。工房の方と仲良しの先生なので、一言お話くださっただけで「レッスン後にもう一度持ってきてください」と通じてしまいました。

 

というわけで、レッスン後いつもとは違う帰り方でそのまま工房へ。お客様もそこそこいらっしゃって、お邪魔でない程度におとなしく待たせていただきます……姉妹以外。もー姉妹は弓に手を触れそうになるわヴァイオリンを覗き込むわ、ほんとやめてください、といいたい。

 

先生が前もってお電話でお話くださっていたので、スムーズに見ていただけることに。職人さんが眺めつ眇めつ調整しているのを、長女がものめずらしげに眺めています。見えないから抱っこだの、工房に入りたいだの、ブツブツ言っていましたが、そういうことは自分で交渉するようにといつも言っているので、基本的に放置。邪魔になりそうになったら手を引いて止めるにとどめました。

 

完成したヴァイオリンを「ちょっと弾いてみてー」と職人さんに手渡され、長女さん試奏。傍から聴いている分にはだいぶ鳴っていると思うのですがどうでしょう? 「うん、すごく鳴ってると思う」とご満悦。よかったよかった。ほんの少し駒が斜めだけど、

 

「本来の位置に駒を置くと少し雑音が混じるので、この位置にしています。たぶんこの楽器の特性でしょう」

 

やはりこれはわざとということみたいです。

 

おみやげにクロスをプレゼントしていただきました。「よく寄ってくれたね」と娘たちへのご褒美とのこと。ありがたいことです。

 

このヴァイオリンは先生がオススメくださり、セッティングも「ボクがやります」とおっしゃった楽器。ただ現在先生はお忙しいので、何か緊急のときはこちらに持ち込むように指示されていました。楽器を売ってくださった楽器商の方も懇意らしいので、全部がツーカーなのがありがたい。

 

今後もお世話になります。

 

なじみの工房ってなんだかカッコイイですよね
駒の調整くらいは自分でできるようになりたいのですが……

 

ではまた。