人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

ヴァイオリン発表会

なんだか行事ばっかりな気がする昨今ですが、二女の師匠の発表会がありました。前日まで姉妹そろって練習を続け、ようやっと本番がやってきたというわけです。長女も師匠から「ぜひ出て」とおっしゃっていただき、とても素敵なピアノを弾いてくださる先生に伴奏していただいて、初のヴィエニャフスキを人前でご披露します。

 

顔なじみのご家族と交流を温め直し、親は座席に待機。姉妹は大好きなドレスに身を包み、楽屋でバリバリ弾いて周囲に「どうよわたし。どんなものよあなた」的なケンカの売り方をし(父の主観です)、同じ曲が弾けるとわかった瞬間に楽屋で勝手に大合奏が始まり、というケンカ腰なんだか楽しいのか、なんだかよくわからない時間を過ごします。

 

二女は本番になると何かポカをする確率が高く、いつもハラハラします。なので今回は特に間違いやすい部分を徹底的に何度も言い渡し、あとはもう運を天に任せました。

 

二女、ヴェラチーニのジーグ。長女より4ヶ月ほど早くこの曲にたどり着きました。ヴィブラートこそ長女にはかないませんでしたが、音と音程の美しさで自分らしく演奏終了。そして姉妹そろってバッハのドッペル。出だし、ブレスをせずにいきなり弾きだして伴奏の先生がびっくりしていましたが、なんとか最後まで弾ききることができました。演奏後、「ジーグはちゃんと弾けた! ドッペルはまちがっちゃった!」と少し哀しそうに帰ってきたのが印象的でした。

 

休憩を挟んで長女の華麗なるポロネーズ。初めて人前で弾くにしては、という条件つきですが、それなりによく弾けたのではないでしょうか。粗い部分はやまほどありますが、それでも今までやってきたことはそれなりに出せました。現段階の演奏としては夫婦とも納得です。

 

ただ、1カ所音譜を飛ばして弾いてしまったせいで、伴奏の先生がうまく入ることができず、音楽が壊れそうになったところがありました。長女は舞台から降りてくると、胸のあたりをずっと押さえながら、「心臓がいたい。頭が真っ白になった。怖かった」と言ってぐったり。

 

曲に対して責任感を持つようになったのだなあ、とある意味とてもいい収穫だったと思います。ひとつでも成長が見られると嬉しいものですね。

 

会自体は昨年よりもみなさん完成度が高く、聴いていても楽しかった。特に長女と同い年でザイツの5番を弾いた子がとても情緒あるいい演奏をしていてハッとしました。下のお子さまは年長さんで、リーディングの協奏曲を弾いていましたが、こちらもとてもいい演奏。多分ごきょうだいでとても音楽が好きなのだろうな、と思います。

  

音楽が好きな子って、演奏を聴くと一発でわかりますね!
ピアノの演奏もあって楽しい会でした

 

ではまた。