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人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

二女、コンクール前日

長女、ヴァイオリンの伴奏あわせがありました。……が。今回私は同行せず。なぜならば……。翌日に二女のピアノのコンクールが待ち受けているからです! さ、練習練習!

 

ピアノのレッスンは平日に行われます。そうなると私は見ることが出来ないため、どうしても二女の記事を臨場感をもって書けません。しかし彼女が日々どれだけ練習していたのかはよく知っています。

 

飄々とした顔でサラッと舞台にあがり、サラッと弾いて帰ってくるイメージのある二女さんですが、あんなノホホンとした表情の下で、実はとても緊張しています。だから本番でミスすることが長女より多い傾向にあります。

 

別にそれを問題視しているわけではなく、絶対的に上手になってくれないと困るわけでもなく。いつもどおり弾いてくれればと思っています。

 

「なら、なんで二女ちゃんにまでコンクールを受けさせるの?」

 

という当然の疑問を両親に投げかけられたことがあります。音楽の道で行くと心に決めたわけではない二女にまで、コンクールという熾烈な争いの場に放り込む必要はあるのか? 半ばそう非難めいた眼差しで言われたのを記憶しています。

 

心情は理解できますので、あえて冷静に答えました。「長女は常に結果を出して両親、両祖父母の注目を浴びている。二女はそれを横で黙ってみている。すると両親とも長女を伸ばそうとやっきになる。二女はもっと黙ってみている。どんどん孤独を当たり前に受け入れる子になってしまうかもしれない。だったらば、『頑張って曲を仕上げる』ことを通して、『あなたも主役ですよ』という状況を作ってやらないといけないと思う」

 

子に厳しく教え込むというのは、かわいそうだと思うことがあります。長女は自分から望んでいますし、認められることや競い合うことが大好きですから親も遠慮なくあーだこーだいえます。とはいえ長女だって泣き出すこともあります。それくらい芸というのはつらい道のりです。しかし子は泣きたくないからほっとかれるのを望んでいるのかというと、実はそんなことは無い。やはり自分だって注目されたいと思っているのです。それは親が意識していないと、無自覚に二女を無視することにつながってしまうのだと考えます。だから二女にも、長女と同じ環境を作ってやりたい。そこにタイミングよくピアノの先生からコンクールの出場をうながすお話をいただいた。ならやってみよう、となったわけです。

 

そこまで説明したら、両親とも深く納得していました。

 

コンクールに向けて二女はとても細かくて面倒な仕上げを続けてきました。同じフレーズを一日中100回、200回繰り返したこともありました。でも不思議と、顔つきはイキイキしてきています。それは祖父(私の父)も気づいたようで「二女ちゃんは最近とても自主性にあふれて見える」と言っています。

 

ですから明日のコンクール予選は親にとっても集大成なのです。ピアノは全国に怪物クラスの上手い子たちが山ほどいる世界。二女は「お教室の中では上手な子」ではあっても、全国で上位に食い込めるかといわれると、両親とも首をかしげるレベルだとは思います。それでも、どこまでいけるかやってみようよ! 二女ちゃんの考える最高の演奏をしてこようよ、それでダメならまた次に頑張ろう、と伝えると、とてもいい笑顔をしてうなずきます。

 

正直なところ、私は長女のときより緊張します。

  

長女はピアノの先生と楽しく伴奏あわせしてきました
ルンルンで帰宅したのでひとまずはよかった

 

ではまた。