人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

体調不良から華麗なる本選通過

コンクール本選がありました。ちゃんと早めに寝かしたし、翌日の準備は完璧に整えておいたし、一点の曇りもなく就寝したのですが……。

 

当日現地について長女が「おなかがいたい。気持ち悪い」と顔を真っ青にして言います。ひとまずドレスに着替えて、トイレにこもり、体調不良と戦う数十分。

 

あっというまに出番の時間です。けっきょく会場について一音も出せませんでしたが、「大丈夫?」と声をかけると「平気。大丈夫。いってくる」と私にまで笑顔を見せて出て行きます。少し足取りが不安定でしたが、もうここまできたら信じるしかありません。直前に練習できなくとも、日々やってきたことを舞台で思い出すだけです。

 

客席について、カメラをセットし、長女の出番を待ちます。すると顔色よく出てきました。笑顔でおじぎをして、伴奏のS先生ともにこやかに目配せし、ぶわっと空気を膨らませるようにはじける出だしで『華麗なるポロネーズ』を弾きあげていきます。

 

あれ、練習よりうまいじゃん……。

 

日々の演奏よりもよっぽど良い演奏ができています。無駄な力も入らず、かといって乱雑にならず。pの部分が少し弱すぎたかな? とか、あーCバウツを弾くのはダメでしょー、とか、いろいろ細かく気になる部分はありましたが、先日の伴奏あわせで指摘された「勢いがない演奏」はどこへやら。最後まで緊張感を失わず、ビシッと弾きあげてくれました。

 

点数も思っていた以上によく、弾みがつきました。講評は本当にいろいろとありがたいご指摘をいただきました。

 

が。

 

先生の評価は違ったのです。それはまた明日。

  

その後長女はケロッと元気そうでした
体調不良が原因で緊張が増したのかな? はじめての経験で冷や汗をかきました

 

ではまた。