人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

武者修行その1 ブラボーブラボー

昨日にも少し書きましたが、長女のヴァイオリンの先生からもお許しいただき、数人の先生に他流レッスンをいただく機会に恵まれました。どの方もその道ではとても有名なヴァイオリニストで、長女もとても楽しみにしておりました。

 

おひとり目は昨年も一度見ていただいたことのある、某有名オーケストラで第一バイオリンを勤められた方。長女のパガニーニ、カプリス22番を聴いていただくと、小さく「ブラボーブラボー」と拍手してくださり、いろいろとアドバイスくださいました。

 

何よりも驚いたのは、純正律と平均律の音程を、durとmollでスケールを弾きながら「ほら、同じ音でもこんなに違うでしょ」と聞かせてくださったこと。そろそろ、こういった違いに気づきながら弾けるようになろうね、という教えでした。「フォルテだって、パガニーニのフォルテ、ヴィエニャフスキのフォルテ、モーツァルトのフォルテ、ベートーヴェンのフォルテ、全部違うでしょ。それを見つけていかないと」とおっしゃりながら、子供でも知っている有名な曲を何曲も弾いてくださり、「ね、こんなに違うの」と実演で理解させようとしてくださいます。これには長女も「あー、なるほどー」という顔をしていました。

 

また、楽器を弾くという哲学、最新のアーティキュレーションなど、親でも理解するのに時間がかかりそうな、音高生、音大生が教わるような高度なお話をいただきます。濃密すぎて驚きました。最後に、カプリス22番の楽譜をいっしょに読み解きながら弾き方をご指導くださり、フラフラになってレッスン終了。

 

でもその後、パガニーニを練習しながら長女が「パパとママが重音の音程が違うっていつも怒る理由が、ちょっとだけわかったかもしれない」とひとり納得していました。半分くらいしかわからなくても、純正律と平均律の違いに、もしかしたら気づいたのかもしれません。

 

そして、一番ハッとしたのは、「○○が○○だね。これから教わって、キレイに音を出してください」とおっしゃったこと。今日のところは伏字にしておきます。

 

その後は「音程違うよ」と言うと、すごく素直に従うようになりました
全部は理解できなくても、何かを掴み取ろうとする長女さんの姿勢はとてもステキです

 

ではまた。