人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

唐突のコンサート出場

私は、忘れていたのです。妻は、ビデオカメラはもとより三脚の使い方すらよくわからない人だということを。

 

「不安。私には撮影なんてできない。袖で待っていなきゃいけないし。それに二女を誰が面倒見ればいいのか……」

 

ド●えもぉぉぉぉォォん! なんとかしてぇェェェェ!

 

「しょうがないなぁ~。ビカビカッ!!! ち~~ち~~お~~や~~~!!」

 

というわけで、私の父、召喚デアリマス(番組が違う)。

 

長女、修了コンサートに参加するのですが、私が仕事で行けないせいで、二女の面倒を見る人も演奏を撮影する人もいないという状態。そこで、カメラ関係と二女の面倒はすべて父にやってもらうことにいたしました。

 

ラインでカメラの操作方法を指示し、三脚の使い方も指示し、あとはもうどうにでもなれと思って送り出します。

 

大事な打ち合わせの最中にも、そろそろ着いたころかな、そろそろリハーサルかな、そろそろ舞台かな、ご挨拶はできたかな、お友達はできたかな、昨日までやってきたことを全部出せたかな、ミスしないといいな、と気が気ではありません。

 

演奏が終わったころだろうと思って連絡を待っていても、細切れにラインが送られてくるくらいで、詳しいことがわからない。と、どうやらお友だち家族と夕飯をご一緒したらしく、とても楽しい時間を過ごしたようでした。のちに父に「うまく撮れた?」と聞くと「だめだった。ちゃんと撮れなかった」……まあ仕方ないね。いきなり任されてもわかんないよね。でも演奏は聴けたんでしょ。どうだった?「カメラにかかりっきりで聴く余裕がまったくなかった……」そ、そうですか。お疲れ様でした、ありがとう。

 

長女は「よく弾けたよ!」妻は「一箇所、お見合いしちゃったけど、そのほかはとってもよかった。ピアノの先生も素晴らしかった!!」。

 

で、家に帰って映像を見てみると。なんだ、ビデオはちゃんと撮れてるじゃない。構図がうまく決まらなかったっていうだけの話かー。……と、演奏が……は、はやいよ……長女さん、ピアノに引っ張られすぎてるよ……。

 

それでもなんとかうまくまとめておりました。なかなかよかったんじゃないかな? でも、門下生発表会では、もうちょっと落ち着いて弾こうね。

 

翌日、伴奏あわせ。翌々日、門下発表会。すごい年明けだね長女さん。

 

なかなか気の休まるヒマがありませんな
でも演奏家っぽくてステキ。学業をおろそかにしなければ何やってもいいんじゃない?

 

ではまた。