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人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

変わらない態度

考察 ひとりごと

今日はちょっと子たちからは離れた話になってしまいます。

 

小さい頃、大人たちが夢中になるスポーツといえば野球で、サッカーはまだ漫画の中だけでおもしろい球技というイメージでした。だからまったく興味がなかったというのが本当のところ。

 

しかしフランスワールドカップあたりから徐々に日本代表がワールドカップに出場することが現実的になってきて、今では「出てあたりまえ」といわれるようになっている。これはとてもすごいことです。たぶん今の若い方たちは知らないでしょうが、日本代表が韓国代表に勝てたら翌日のスポーツ紙の一面すべてがそれ一色になるような時代だったのです。

 

つまりはっきり言って弱かった。

 

ですがここ数年の日本代表には世界で活躍するプレイヤーが増え、トップチームの要として認識されるまでになってきた。本田、香川、岡崎、長友、内田はその最たる選手で、酒井、原口、清武、吉田、南野、太田、ハーフナー、久保、川島、乾、大迫、武藤、山口、宮市、山田と、記憶を頼りに書いただけでもこれだけスラスラ出てくるくらいめざましい進出っぷり。若手もベテランも交えてどんどん活躍している。

 

彼らのメンタリティは強靱。特に本田圭佑選手はずっと応援しています。

 

そんな中で、現在は第一線で仕事できてはいないが、チームから絶大な信頼を得ている選手がいます。それは長谷部誠その人。元ヴォルフスブルグに所属していたころブンデスリーガで優勝を経験し、今ではフランクフルトのボランチとして出番を得ています。日本代表でもほとんどの試合でキャプテンマークを巻いているので、サッカーを知らない人でも名前くらいはご存じでしょう。

 

彼に興味を持ったのはとあるエピソードを知ってからでした。彼がドイツに渡ってしばらく後、乾が同じチームに加入したときに真っ先に「ドイツ語を学べ。通訳に甘えるな」とアドバイスしたそうなのです。自分の意志を自分の言葉で伝えろ。そして相手の言葉を相手の声で理解しろ。それができなかったら、例えサッカーを知っていようとテクニックが抜きんでていようと成功はない。彼はそう言い切ったのです。

 

音楽に通じませんか。「音楽は楽譜さえあれば世界中の人たちと繋がれる」なんていう言葉をよく聞きますが、本当にそうでしょうか。聞くだけ、楽しむだけならそれでもいいと思います。しかし創造しなければならない人たちが、いつまでも通訳を相手に仕事をしているでしょうか。世界で活躍している音楽家で英語すら話すことができない日本人はいません。英語は、絶対にできなければならないのです。

 

そういう目線で見たとき、彼の発言や思考は音楽に照らし合わせることができる、とずっと思っていました。だから、言動を追い続けていたのです。

 

長谷部は日本ではキャプテンとして信頼され、異文化の中でも大切にされている。それはなぜかがわかるインタビューを見つけたとき、「ああこれだ」と思いました。この短い記事を私は何度も何度も読み返しています。

 

「日本人が海外に出ると、ついいい加減になってしまうところがあると思う。それを自分の中で、いかに細部まで詰められるかも能力のひとつ」

 

異文化に溶け込む努力をしつつ、日本の時と同じクオリティで練習する。日本人のアイデンティティを持ちながら、その国の思考回路を理解する。「人の倍、努力をする」とはまさにこう言うことなのでしょう。

 

音楽家は演奏ができればいい。テクニックがあればいい。音楽性があればいい。は、限界がくる。彼はそれを教えてくれるのです。

 

だから長女よ、世界を旅する音楽家になるなら、語学は大事にしような
音楽家にならなくても二女よ、英語は必ずやろうな! 両親は話せないので!

 

ではまた。