涙のポロネーズ
レッスンがありました。
いつものようなスケールから始まるレッスンではなく、伴奏あわせがメインのレッスンです。ですから、いきなりポロネーズから弾きました。
一回通して弾いたあとに先生が「今の演奏、一番よかったのと比べると何点くらい?」と聞きます。長女は「んー、87点」と高いのか低いのよくわからない評価をする。先生、苦笑いしながら「そっか」と。そのときピアノの先生が入っていらして、本格的に伴奏合わせをしました。
……いきなりピアノの先生のテンポに引きずられています。自分の音楽が無い証拠です。どんどん速くなっていくテンポ。それはピアノにあわせようと長女が速くし、それを感じ取ったピアノが伴奏を速くする、という負のスパイラルから生まれていくテンポ感でした。うわあ……と目を覆いたくなるような結果。
先生はもっと根源的に「まったく跳ねる様子がない。まったく心が動かない。綺麗な音程だよ? 正しく弾けているよ? でもそれだけ。お客さんの心に届かない演奏になっちゃっている」と演奏家としての評価をなさいます。「もっと跳ねさせて! もっと意味をもたせて! 音楽を切らさない!」と熱の籠もった指導が続き、最後に「うん、これでようやく87点くらいになったかな」と。
レッスン終了後、「さっき87点っていっていた演奏、先生の耳には60点に聞こえたな」と言われて悄然とする長女。帰り際、悔しかったのかなんなのか、ぽろぽろと涙を流していました。
前日に感じたとおり、確かにこのままではダメなんです。新鮮みをもった演奏じゃないと。飽きたままステージに立つなんてもってのほかなんです。
さあ、課題ははっきりした。本番まであと少し。これは毎日ポロネーズですね。
残りの数日をいかに気持ちを思い出しながら弾くかですね
先生に「心から感動した」と言っていただけるようにがんばるぞ
ではまた。