渡り鳥と、日本海と、音楽記号と
佐渡とも二日でお別れです。宿を出て、大ばあばにもう一度ご挨拶して、船と新幹線に乗り遅れないように時間をきっちりと見ながら行動。空いた時間はお土産を買うことに費やされます。
さて、出発前から姉妹がワクワクして止まらなかったのは何を隠そう「船」。実際に船で姉妹は大はしゃぎで、カモメにかっぱえびせんを投げると海を渡る船上を回遊しながらワラワラと寄ってくることがとにかくものめずらしかったらしく、あまりにも貪欲なカモメたちの食欲に圧倒されながらも、ずーーっとえさやりをしていました。
……が、あとで気づいたのですが、あれは本当にカモメだったのでしょうか。
久しぶりに会った友人に子たちの写真を見せたところ、「これ、ウミネコじゃないの?」となんとも混乱するような一言を吐きまして。じゃあウミネコとカモメって何が違うんだよ、いや知らないよ、よし調べよう、とお互いにスマートフォンを駆使して調べました。
結論。大量のウミネコの中に、少しだけカモメもいた。
ずっと「カモメさーん」と姉妹が呼んでいた鳥のほとんどがウミネコで、ちょこっとだけカモメが存在したという事実に愕然としました。……うそです、そんなにショックは受けていません。
そんなことよりも。
長女が、なだらかな曲線を描いて広がる水平線をじーっと見ていたので、「どうしたの」と声をかけたときのこと。
「もしかして、これが“らるがめんて”かもしれない」
【ラルガメンテ】 largamente 〔伊〕
十分に。豊かに。幅広く。
……おお、学んでいるじゃないか!
この日記を書いた日から、1年越しの邂逅でした。
どちらかというと水平線はGrandiosoやMajesticallyだと思うのですが
彼女にとって信じられない幅の広さ、だったのでしょうね、佐渡=新潟間は
ではまた。