人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

きれいな音を探して

長女が新先生に見ていただくようになって、とうとう一ヶ月が過ぎたんだなあ、と感慨もひとしお。新先生、という言い方はもうする必要もないでしょう。お師匠は引き続き二女を見てくださっていますし、いつまでも長女のお師匠です。そして長女にとって先生は彼なのですから。

 

今回のレッスンで最も肝になったのは、「きれいな音で弾いて」ということ。

 

弓の速度が足りなかったり、弓に力を入れすぎたり、駒寄りもしくは指板寄りで弾きすぎたりすると、キーンだったりギギギだったりと、汚い音が出ます。ヴァイオリニストなら当然嫌がる音なのですが、長女はあまり気にせずガリガリギギギと弾く癖があります。

 

実は前に出場したコンクールで講師の方からいただいた講評の中にも、「あなたのヴァイオリンの中で一番いい音を探して」とコメントをいただいておりました。ただ私たち親はヴァイオリン経験が無いものですから、いかにすればきれいな音が出るのかを体感として知りません。姉妹の練習を見ていても「汚い音を出さないで」としかいえないのです。ですから、つどつど注意はするものの、どうすればいいかを具体的に教えることが出来てきませんでした。

 

先生はわざとギギギっという音を出したあと「これが汚い音」、そのあときれいな音を響かせて「これがきれいな音」と弾き分けてくださいました。その上で、「駒と指板の真ん中で、一番弦が震えているところを探して。そこが一番きれいに鳴るところだから」と。

 

今までのレッスンでも毎回「もっと弓を使って」という指示がありました。それはもちろんフォルテの指示があるからでもありますが、音が汚くなるのを防ぐ意味合いもあったようです。

 

レッスン後に私たちもどのように指示すればいいのかを先生にお尋ねすると「ヴァイオリンごとにいい音が鳴るポイントは違うんですよね」とのこと。だからそれを探り、楽器の最高の声を引き出してやるのがヴァイオリニストの仕事なんだと。

 

きれいな音を探す旅に出なければならないようです。

 

ではまた。



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