人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

曲を正確に覚える子たち

長女の学校で学芸会がありました。複数人いる主役のなかの一人を担ったため、とてもやる気に満ちた毎日を送っており、そのぶん疲れがたまってかヴァイオリンやピアノの練習に身が入らない一週間が続きましたが、終了したあとの充実度たるや親も子もおなかいっぱいになるくらいです。

 

子どもながらに必死に台詞を覚え、人前で恥ずかしがることなく大きな声を張り上げて舞台を作ろうとする姿勢はとても逞しく、妻など声を震わせて涙ぐんでいました。

 

二女はどうやら舞台や劇が大好きのようです。小学生たちの劇にも関わらずとても楽しんでおり、当日は姉が出演していないほかの学年の舞台も見たいとせがみ、母子で楽しんできた様子。学校から帰ってきた姉といっしょになって、その劇中歌を口ずさんでいます。

 

ん? まてよ。

 

「あのさ二女、この劇って何回みたの?」

「二回だよ! 幼稚園で見せてもらって、今日見て」

「長女ちゃんも?」

「私も二回ー」

 

え、それだけでほかの学年の劇中歌を全部覚えちゃったの!? 自分も小さなころ「よくそんなことを一回で覚えられるねぇ」なんて大人に驚かれたことがありますが、そのときは本人にとってなんの不思議もなかったんですよね。でも大人になってわかります。こんなに即座になんでも吸収しちゃうんだな。子どもってすごい。そして二人とも絶対音感もちなので、一音目を同時に歌いだしても音が外れないのもすごい。

 

これは譜読みに有利ですね。確かに譜読みで苦労したという話を姉妹から聞いたことはありません。長女など曲を仕上げることよりも新しい楽譜を弾くほうが好きだといっていた時期がありましたし。

 

先日NHKの『ららら♪クラシック』という番組に魚住りえアナウンサーがゲストで登場していました。題材はラフマニノフの『ヴォカリーズ』だったのですが、彼女は伴奏もなにもなくメロディーを正確な音階で歌っていました。本気でピアノを習っていたそうですから、絶対音階もちならではのクセなのでしょうね。

 

幼稚園に向かう道すがら、石がミラーの柱に当たったカーンという音を聴いて「シのフラット~」と言っている二女さん。私が長女の練習している曲を鼻歌で歌っていると「転調が上手だねぇ~」と変な感心の仕方をする長女さん。

 

一般ピープルには正直、やりづらい……。

 

ではまた。



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