人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

音程は雰囲気で覚えて

長女、久々に伴奏あわせのない通常のヴァイオリンレッスンがありました。二女も毎度連れて行くのですが、彼女は先生にお会いできるのは嬉しそうですが、レッスンはほとんど聴いていません。本を読んでいるか私に抱きついて寝ているかの二択です。私は二女のお守りに行っているようなものなのでした。

 

さて長女さん、まずは前回メタメタに音程のダメ出しをされた三度のスケールから。今回も「音程が悪いよ」と言われ続けました。しかし音程を身につけさせるというのはどうすればいいのか、いまいち親にも分からず(もっというとズレているかどうかすらわからず)、家での練習法をうかがったところ、

 

「音程は雰囲気だから。感覚を研ぎ澄ませて、ここ! という針の一点を体に覚えさせるしかないんです」

「指の場所ではないんですか?」

「1mmずれただけで別の音になっちゃうので、場所で覚えるのは無理ですね。正しい音を探すには倍音やその他のやり方がありますが、演奏中はそんな暇はない。だからあとはもう感覚です。音を覚えて『ここを押さえればこんな音になる』という雰囲気を身につけるしかありません」

 

Don't think, Feel! の世界になってまいりました。

 

野球選手は「ストライクゾーンにボールを入れるにはどうしたらいいんですか」「カーブのかかり具合にあわせて内角低めにキメるにはどうしたらいいんですか」という質問はしないと思います。指先の1mmの違いに感覚を研ぎ澄ませて、フォームと筋力で覚えていく。それが日々の練習なわけです。そこに「コントロールのある投手」「球威のある投手」「変化球が得意な投手」「組み立てが上手い投手」と特徴がついていき、複数の能力に長けている人が超一流として名を残していく。

 

だから「どうすれば音程がよくなりますか」という質問は「どうすればコントロールよく投げられますか」という質問とニアイコールで、回答はどちらも「感覚を研ぎ澄ませて繰り返し練習してください」としか言えないのでしょう。

 

「音程は、できるかできないかじゃなくて、合ってて当たり前」

 

はい、ストライクゾーンにボールが入らないピッチャーは、その時点でピッチャーの練習をする資格が無いってことですもんね。がんばろうぜ長女。

 

その後、カイザー36番を見ていただき、「このへんとこのへん、もう少し丁寧に弾いてきてね」と指示を受けました。それからモーツァルト4番のヨアヒムカデンツァを徹底的に見ていただき、レッスンは終了。

 

毎度毎度、実りが多くて楽しいレッスンです。

 

ではまた。

 



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