人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

調律ピアノに群がる娘たち

長女がヴィエニャフスキの『華麗なるポロネーズ』を弾くことになったときから、「ピアノの調律をしておかないと」と話しておりました。伴奏の先生と家で合わせる可能性が出てきたからです。


小さなグランドピアノが部屋に入ったのが2月の終わり。もちろんその時にすぐに調律してもらいましたが、一気に音を上げるのはピアノによくないとのことで、ひとまず439hzくらいまで音を上げてもらったのです。

 

今回はヴァイオリンの基準となる442hzにまであわせてもらいました。少しすべりの悪かった鍵盤や調子の悪かったハンマーもあわせて調整してもらったため、若干値は張りましたが、それでもこのピアノを伴奏の先生に弾いてもらうことになるかもしれないため、あーだこーだ言っていられません。予定より少し長引いて調律終了。

 

調律師の方がお帰りになったあと、妻はそのまま電車を乗り継いでなじみの工房へ長女のヴァイオリンの駒を修正してもらいに。子どもたちが学校から帰ってくるまでに戻ってこられるか、ギリギリの時間でひやひやです。


工房では職人さんが気質をいかんなく発揮。長女の先生をよくご存知のため、好みのセッティングに完璧にあわせてくださいました。それだけでなくサービスで小さなヒビをニカワで埋める作業まで。このヒビのせいで雑音が生まれていたかもしれないとのこと。さすがはマイスター。よくお気づきです。

 

帰宅はギリギリだったようですが、楽器の問題が一気に片付いてすっきり。学校から帰ってきた娘たちはさっそく調律の済んだピアノに飛びつき、競うようにして弾き合っていたそうです。ヴァイオリンの音程と同じだからか、とても気分がよさそうでした。

 

しかし調律が整ったピアノを喜ぶというのは、楽器弾きでないとわからない感覚ですね。ギターがオーバーホールから帰ってくると、意味もなく数時間弾きたくなるのと一緒かな。そういう意味では似た者親子です。

 

一方のヴァイオリンも「鳴る! すごい鳴る!」と長女ご満悦。駒が水平ではなく若干斜めに設定されていましたが、そのほうが鳴ると判断されたのでしょうか? ひとまず楽器の調子だけは整ったのでホッといたしました。

 

楽器の調子はモチベーションにも関わりますね
姉妹とも音楽は本当に好きなんだな、とホッとします

 

ではまた。