人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

長女、カンフル的練習法

姉妹は夏休みでもハードスケジュール。学校のプールではしゃぎ、宿題と勉強を終わらせ、ピアノとヴァイオリンを練習。親もピアノ譜を製本したり先生にお送りしたりといろいろ大変。先日発覚したピアノの音程の高さも、調律師さんにお願いしてきていただくことになりました。調律師さんいわく「ピアノしか弾かない人より、ヴァイオリンやフルートの先生のほうが毎月調律されますね」とのこと。やはり音程に神経質な人じゃないとヴァイオリンは向いてないのかもね。

 

さて、長女。最近ヴィエニャフスキの練習に息が詰っているのか、「パパー、前のときみたいに何かおもしろい練習方法考えてー」と言われていました。

 

前のときとは。

長女さんがコレルリの『ラ・フォリア』とフィヨッコの『アレグロ』を同時期に練習していたときのこと。なかなかすべてをうまく弾くことができずにモンモンとしていたのですが、私がページごとに区切りをつけて「今日の課題」を作ることにしました。「これは月曜日のぶん、これは火曜日のぶん」と毎日の教材をコピーして作ったのです。細かい内容は忘れてしまいましたが、「これができたら、これ。続いてこれ。最後にママに聴いてもらってテスト」とかそんな感じだったと思います。

 

長女は新しいもの、ゲーム感覚のものが好きなので、テストやコンクールが大好き。どうやらあの練習がお気に入りだったらしく、クライスラーのときも作ってくれと言われたのですが、先生が新しくなったばかりの時期でなるべくその指導方針に沿ったやり方に慣れてからがいいと思い、あえて作っていませんでした。

 

しかしそろそろ先生がどんな音楽をお望みで、どういう練習をしてきてほしいのかがわかってきましたので、またやってもいいかな、と思っていたのです。

 

長女の最近の練習はなかなか前に進むことができずに停滞していました。というのも、昨晩何十回とさらったフレーズが翌日になると全部元通りに戻っているということが何箇所も続いたため、親子して絶望に近い気持ちになっていたのです。

 

そこで、考えを転換。パート練習も大事だけど、曲相を流れで覚える時期なのではないかと考えました。流れの中でどこを覚えていてどこを忘れているのかをチェックしたらどうだろうかと思い立ったのです。

 

コピーした楽譜に日々注意されるところをすべて赤で書き込み、番号を振っていきます。そして別の紙に同じ番号を書き、できたところは○、イマイチのところは△、全然のところは×とどんどん書き込み、最後に○は10点、△は5点、×は0点として合算していったのです。番号が無いところをミスしても採点には入れないことにしました。すると……。

 

「今の何点だった!?」とだいぶ前向きに練習するように。「2番がバツだよ。ここ、Vibかけて、次の音に移る前にタメをつくって」「あーそうだった、そこ、忘れやすいんだよね」と自分でも何を忘れていて何を覚えているのかを再確認できるように。「70点なら予選通過?」とか「今のは65点だから予選落ちたぁぁ!」なんて遊び感覚でやるものだから、何度弾いても楽しそうにしています。

 

頭の中がパンパンになるくらい練習したあとだからこそ、この練習は新鮮で立ち向かいやすいのでしょうね。

  

これで上手くなるとは思いませんが、目先は変わったことでしょう
何をするにも楽しむことが最大の促進力になりますね

 

ではまた。