人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

それはまたひどいレッスン

うちの長女さん、家でヴァイオリンを練習するときは必ず半そでです。下手すると下着姿で弾きます。「寒いよ、風邪ひくよ」と言っても「長袖の部分にヴァイオリンのふるえが伝わって、くすぐったくてイヤ」と言って脱ぎます。せっかく衣替えしたのに、妻はクローゼットの奥に仕舞った夏用のシャツを引っ張り出してきて着せていました。

 

長女の本音を言えば「体育着で弾きたい」そうな。

 

さて、その長女さん、ヴァイオリンのレッスンがありました。しかし今回は今までの中でも最低レベルの内容。何がどうって、長女の身体の準備ができていなかったからです。

 

レッスンは朝早くにあったため、家族全員で早起き。しかし前日まで長時間練習に励んでいたために眠くてなかなか起きられない姉妹。そのせいで家を出るのがほんとうにギリギリでした。そしてレッスン室の最寄り駅に向かう最中、長女がトイレに行きたいと言いだし。近くのお店でトイレをお借りして、いざレッスンに! 

 

そのときでした。ステン! と転んだ長女。けっこう派手に尻餅をつきました。衝撃が強かったのか「……くび、が、いた、い」と寝違えたような症状になり、最低のテンションでレッスンに挑んだというわけです。

 

スケールはそこそこよいイメージで入れたのですが、次に行く前に「おなかがいたい……」と言い出しトイレへ。戻ってきてパガニーニのカプリス22番は譜読み1週目にしてはそこそこ弾けていたものの、指使いや弓使いに間違いが。弾き方にもいくつか注文をうけ、またもや「おなかいたい……」とトイレ。今度はだいぶ長いこと籠もっていました。

 

その間、先生とはいろんなお話をしました。特に長女と同い年のすさまじく上手な子の演奏や音楽性についてはだいぶ話したと思います。私は一度拝聴したことがあるのですが、楽器と身体が小さいだけで、演奏は本当に素晴らしかった。きっとまた生で演奏を聴く機会があると思います。長女が刺激を受けてくれるといいのだけど。

 

トイレから戻った長女さん。ほとんどレッスンできないまま最後にヴィエニャフスキのポロネーズ。最悪のテンションだったわりには良い演奏ができたものの、やはり最盛期を過ぎ去った観はあります。もう一度2ヶ月後の本番に向けてネジを締め直していかないといけないですし、本番では最盛期を越えてくれないと意味がありません。ネジの締め直しですね。

 

長い中断が入ったにも関わらず我慢強く長女を待って下さった先生に感謝です。

 

そして、レッスンの最後に、最低に落ちていたテンションがぐんっと持ち直すお話が出たのでした。

 

その内容についてはまた明日に残しておきます
長女はじわじわと喜びをかみしめているようでした

 

ではまた。