売り出しの「フック」
企画業界でお仕事されている方はうなずいてくださると思うのですが、物事を売るために必要な要素として必ず出てくる言葉に
「フック」
というのがあります。要するにお客の気持ちをひっかける釣り針です。
「企画の主旨はわかるんだけど、フックが無いよね」
「どんなにいい作品かは知らないけど、売り出すならフックを作ってよ」
……とまあ企画を持ち込む側からするとイラッとする使われかたをします。主にお金を出す側が使う言葉なので下々の私などは「へへーっお代官様の言うとおりでございますだああ」となるわけですが、これ、お金儲けにはかなり大事な要素です。「最年少」とか「8歳でオケデビュー」とか「有名指揮者に見出され」とか「国内最高峰コンクールで優勝」とか、わかりやすい見出しがあると、みなさん興味を持ちますよね。
まあ昔も今もたいていの人は「美人すぎる」とか「美少女」とかが大好きなので、容姿に恵まれた子はそういう売り出し方もされるわけです。長女の憧れ、小林美樹さんもCDを発売しましたが……
サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番-フランス・ヴァイオリン作品集-
- アーティスト: 田村響小林美樹,イザイ,サン=サーンス,フォーレ,ショーソン,ラヴェル,マスネ,小林美樹,田村響
- 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: CD
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新聞掲載時は「美人ヴァイオリニスト」という枕詞がつきました。きっと諏訪内晶子さんも相当そういう紹介のしかたをされたのでしょうね。いやこれ、ピアノは田村響さんじゃないですかーやだー買わなきゃー。
さて、もう「何が言いたいのかはわかったよ」と思った方も大勢いらっしゃるでしょう。そうです、今日はこのニュースを書きたかっただけです。
欧陽菲菲さんの姪だなんて、最高のフックじゃないですか。しかも「カーティス音楽院『最年少』」きましたよ最年少。そして「美少女」ときたら私がクライアントでもお金出しますよ。これは一定数「数字が見える」。そう、もうそれくらいフックがないと派手なデビューは無いんですよね。
どんな演奏をする子なのかなーとYoutubeを漁ってみました。
テレビに映画に大活躍みたいですね。なんにせよクラシック界隈が賑やかになるのはいいことなので、ぜひとも活躍してほしいです。ラヴ・イズ・オーヴァーのチェロカバーも入るとのことで、往年のファンにはたまらないんじゃないかな?
明日、渋谷の白寿ホールで関係者向けコンベンションライブがあるそうです。……誰か入れてくれないかな……。関係者の方、いらっしゃいませんかー……かー……かー……(エコー)。
最近学コンも含めてチェロ界がとても賑やかですね。好きな音なのでどんどん人気になってほしい!
若手のホープ・上村文乃さんの演奏がとても好きでした。どしどしがんばって!
ではまた。