人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

50mを何秒で走ったのか

昨年の秋口からずっと咳をしている長女。気圧や気温によって調子の善し悪しが変わるのですが、咳喘息の治療を続けている甲斐あって、最近は少しずつよくなっているようです。

 

息を深く吸えば咳が出るような体調だったため、昨冬の長女はまったく外で走り回ることができませんでした。もしかしたら筋力が落ちてしまうのではないか。あんなに走るのが大好きだった長女も、さすがに3年生になるともう勝てないかな。

 

なんて思っている矢先に体力測定がありました。

 

その前日からなにやら気合いが入りまくっている長女。「明日はね、計るんだよ、50m走のタイム。がんばらなきゃ」と息巻いていたのです。私は昨冬のこともあるので、遅くなっていてもあまり落ち込まないでくれるといいな、と思っていました……ら。

 

「男子より速かったよ!!」

 

と意気揚々とご帰還。しかも8秒半ばという信じられないタイム。何ソレ。鈍足だった私は8秒台で走れるようになったのは高学年、もっというと6年生だった気がする。それも8秒7とか、そんなタイムだったような……。タイムを計っていた先生も思わず「はっや!」と呟いていたというから、相当速かったのでしょう。

 

気になってとあるスポーツメーカーが主催している日本記録を調べてみると、全国大会の公式記録で3年生女子の最速タイムは8.16。……はやっ!? 計算してみると長女は2mくらい離されてゴールです。男子はもうこの年齢で7秒台を叩き出す子がいるんですね。どの世界でもすごいのはいるものだ。

 

調べているうちにとても面白かったのは「8秒台で走る子だったので、今から陸上選手を目指させようかと思うのですが、どのような教育機関があるのでしょうか」という質問をした親御さんに対して「最初から陸上選手を目指してはいけません。球技や競技を学ぶなかでさまざまな身体の動かし方を覚えていくものです。最初から道をひとつに絞るのは逆効果です」という意見と「それは早速専門のチームに入るべきです。最新のスポーツ学にもとづいた効率的な練習方法を英才教育で学ばせればトップアスリートも夢ではありません」という意見がまっこうから対立していました。

 

……どこかで聞いたことのある対立ですね。

 

特に陸上世界に憧れのない私にとっては、あまり興味をそそられない話ではありました
逆に、音楽に興味のない方の気持ちが手に取るようにわかってしまいました

 

ではまた。