人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

へばるほど弾くレッスン

長女、ヴァイオリンのレッスンがありました。

 

先週は本番前の短いレッスンだったためスケールも何も聴いていただけなかったので、持ち越しのカールフレッシュA durから。

 

5番を聴いていただくと、親の私でも「おお」と思うくらいきれいな旋律でした。先生も「ああ美しい」と一発でOK。6番7番となかなかいい調子で進んだのですが、8~10番になると「ここまでよかったのにオクターブと10度が少しはっきりしないね」と苦笑い。それでもおまけで合格いただきました。「よく復習しといてね!」とは言われたものの。

 

さあ、あと3調でis、es以外は終わるよ。次はf moll!

 

続いてバッハ! 実はパルティータ3番のプレリュードを、ピアノ教室の発表会で弾こうかな、なんて家族で話していたので、それをお伝えしたところ、先生の目の色が変わりました。「弾いてみて」……それからミッチリとレッスン。

 

ここでひとつ納得いきました。先生の言う「合格した曲」と「演奏会で弾く曲」には天地の差があると前々から思っていたのですが、完全に納得です。合格は「ここまで弾けていればあとは絞ればどうにでもなる」という地点まで弾き上げること。演奏会用レッスンは、それをさらにソリッドに磨き上げていくこと。合格という言葉は「まあここまでできればいいでしょう(人にお聴かせするにはいろいろと問題があるけど)」という意味なのでした。

 

プレリュードの後にルールを見ていただいたあと、「次かその次くらいでこれも終わりだね。次、余裕があったら譜読みしておいて」。ガボット、メヌエット1,2、ブーレ、ジーグと続く長い長い旅。長女、目が輝きます。新曲大好きー! 譜読み大好きー!!

 

でも実はこのプレリュード、とても腕を使うため、全力で弾いているとやはり疲れます。長女がぐったりしていると先生は容赦なく

 

「はい、パガニーニいこうか」

 

……ですよねー! 音楽家は体力だから。こんなところでへばってちゃだめなんですよ。というわけで弾いてみたものの、やはりグダグダでした。先生も「次のレッスンはスケールのあとパガニーニにしよう」と言うくらい。

 

大変だね、音楽家への道って。

 

短距離走が速いのはわかったので、次は持久力だな、長女さんよ
でもね、あれだけの腕の運動をしたんだもの、疲れるよ。よくがんばってます

 

ではまた。