人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

親が知る初めての顔

早朝4時半起床。5時半出発。2時間半の新幹線と2時間半のカーフェリーを経て、初めて踏みました、佐渡の地。寝たり食べたり遊んだりの7時間半を過ごして、お昼になっていました。

 

ご飯を食べたらさあ出発。大ばあばに初めて会いにいきます。

 

養護施設に到着し、初めましてのご挨拶。とても、とても、喜んでくださり、姉妹もずっとニコニコしながら一生懸命話かけていました。周囲のおばあちゃんたちもうるさいのが来たにもかかわらず、とても優しく迎えてくれて、話しかけてくれます。

 

大ばあばのリクエストに応えて、長女ははるばる背負ってきたヴァイオリンをセッティング。1曲ご披露いたしました。すると別の部屋で聴きつけた方が少しずつ集まり出し、最後にはけっこうなお客さんの数に。長女、大人っぽく落ち着いて、もう1曲をご披露。

 

たくさん拍手をいただいてから、お辞儀をすると、たくさんのおばあちゃんたちから質問攻めにあう長女。それを丁寧に受け答えしている姿に、私は演奏そのものよりも感動してしまいました。家では絶対に見ることのできない態度です。ピアノの先生やヴァイオリンの先生の前ですら、甘えや照れがあるのか、ちゃんと受け答えができていないことが多く、「この子はまともなコミュニケーションをとれるのだろうか」と心配になっていたぶん、とても頼もしくうつりました。

 

それは二女も同じ。自分だってピアノを披露したかっただろうに、ひとことも文句を言わずに姉を立て、同じく「あなたはヴァイオリン弾かないの?」という質問にも「はい、わたしはピアノを弾くんです」と笑顔でハキハキ答えていました。

 

大ばあばの顔も少し誇らしげで、それもまた嬉しかった。

 

親のほうがいろいろと知った演奏会でした。さあ、あとは遊ぶぞ!

 

施設にあまり長居するものでもありませんしね
あとは初めましての親戚をぐるっと巡るだけ。姉妹は海を楽しみにしています

 

ではまた。