人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

本当に好き、とは

夏休みに入ったら、まずは身近な目標を。

 

「学校があるときと同じ時間に起きて活動する」……さて、本当に可能なのでしょうか。子が、というより親が、少し自信がありません。

 

そんなだらしない父親の元でも、子は勝手に成長するもので、先日長女がこんなことを言ってきました。

 

「本当に好きってどういうことだか知ってるよ」

「ほう」

「本当につらかったり、きつかったり、辞めたくなったりするもの」

「……その心は」

「本に書いてあった」

「あなたにとってヴァイオリンがそうだっていうこと?」

「うん。一度ね、本気で辞めたいと思ったことがある。練習もつらいことが多い」

「でも好きなの?」

「うん」

 

きっと、自分の心情に一番近い言葉が、たまたま読んでいた本に書かれていて、シンパシーを覚えたのでしょうね。文字から共感を得て自己の位置を再確認する。読書の醍醐味です。

 

そして、きっと文字から得たインパクトはよほど強烈だったのでしょう。とてもしみじみとかみ締めるように呟いていましたので。私はこんなにも何かに打ち込んだ記憶がありませんから、長女が受けた刺激の深さは想像すらできません。

 

なんだか、少し羨ましい。

  

私が思っているより、どんどんと大人に向かって育っているようです
演奏にもいい影響が生まれてくれるといいな

 

ではまた。