人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

周囲が認める天才

自分の娘たちが楽器を習っていると、自然と同世代もしくはジュニアの「すごい子」の噂を耳にする機会が増えます。もちろん親も勉強するし、子の演奏する場に足を運ぶようになるので、自然と「この子すごいなー」という名前が蓄積していくのです。

 

2012年、ポーランドはルブリンで開かれたヴィエニャフスキ・リピンスキ国際コンクールで3位だった少年Antoni INGIELEWICZくんもそのうちのひとり。ヴェンゲーロフ氏のプロモーターとして知られるFlagship Japanの呟きでもこんな記事が。

 

 

ちなみに私、このAntoni INGIELEWICZくん(14歳)のことをもっと前から知っていました。なんと長女の先生がだいぶ前から目をつけていたそうで、「あの子はすごい。天才」と手放しで褒めつくしていたので、気になって調べていたのです。

 

最近どんどんと頭角を顕していますね。マカオで開かれた第1回子供のためのモーツァルト国際コンクールでは堂々の1位でした。

 

1st Zhuhai International Mozart Competition for Young Musicians

 

こちら、ファイナリストの演奏をすべて見ることができます。視聴前に60秒ほど広告を見る必要がありますけど。昨年の学生音楽コンクールで全国大会2位だった中野りなさんも3位入賞しました。こちらも演奏を聴くことができます。

 

Antoni INGIELEWICZくんが第一楽章のカデンツァに差し掛かったとき、後ろのほうで中国語のおばちゃんの罵声とガシャンというひどい音がしたにも関わらず、彼はまったく動じずに最後まで弾き続けました。目の前で子どもがちょろちょろしただけで演奏しながら目で追っていた長女さん、この集中力を見習って!

 

第三楽章なんて素晴らしいですね。もうプロの魅せ方ですよこれ。アンコールまで受けて、ニッコリとおじぎして。お見事。

 

斜め後ろに座っているチェロのお姉さん、とてもわかりやすい人で、「お、この子いいね」と思うと第一声を聴いた瞬間からニコニコします。ファイナリストの演奏にはほとんど彼女はニコニコしていました。中野りなさんには一瞬驚愕の表情も見せていたので、「おっ」と思ったのでしょうね。

 

さて、お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、Antoni INGIELEWICZくんをなぜアルファベットで書いているかというと……読めないからです。アントニくん? インギエレヴィクスくん? ポーランド語に詳しい方、ヘルプ! アイニードサムバディ!

 

音楽性の豊かさや曲に対する入れ込み具合はどう育てたらいいやら
やはり環境をつくる親の責任なのでしょうか

 

ではまた。