人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

武者修行その3~弓と指は一緒にね

いつもと違うレッスンを受けると、脳が活性化するのでしょうか、突然演奏がガラッと変わるんですよね。そのときに受けたもっとも印象深かった部分を自分の中に取り入れるので、そばで見ていてとてもおもしろい。

 

そして取り入れたあとの演奏が思った以上に良いことに気づくと、またひとつ文法を覚えたような感覚になるのか、曲全体を見直すようになってくる。長女が大人びて見える瞬間です。

 

そんなわけで武者修行さいごの先生に見ていただきました。華やかなご経歴に加え最近では後進指導に力を入れていらっしゃる方です。もともとの素質でしょうか、それとも経験から培ったものでしょうか、小さな子に対する接し方や教え方、小さな問題を即座に見つけて的確に対処法を教えてくださり、「わかりやすい」「たのしい」「ためになる」と大評判のレッスンと聞いていたのでとても楽しみにしていました。

 

長女はまたしても華麗なるポロネーズを見ていただきました。先日の先生にいただいた演出も交えて一度弾き切ると、とても褒めてくださったあとに「音符を大事にしようね。あとは弓と指を一緒に弾くこと。重音の音程をもっと大切にして」と熱のこもったレッスンが始まります。

 

普段先生に教えていただいていることと同じなのですが、それはあくまでも曲のレッスンを通じてであって、エチュード的な考え方ではありません。そのぶんこの日のレッスンは長女にとって新鮮に感じたのではないでしょうか。

 

「ヴァイオリンっていう楽器は、96パーセントくらいが右手で決まるの。左手はもう何も心配いらないから、今度は右手に注力してみて。自分の出している音をよく聴いて、音を響かせて、一番いい音がなる部分を弾くようにしてみて」

 

ずっと長女の先生がおっしゃっていたことなのですが、感覚に頼っていた分、半ば放置していた問題です。でもとても大事なことなので、もう一度ちゃんと見直す必要があるな、と思いました。そして、最後にお決まりの……。

 

「あなたの先生に○○を教えてもらってください。それだけで劇的に変わるよ?」

 

スロットマシーンならざっくざくコインが出ているところです。お三方全員が同じご指摘をなさいました。これは絶対に習得しなければならない。

 

実はこれも一度教えていただいているんですけどね。ただ使い道がよくわからないのと、その後特に何もおっしゃらないのでちゃんと練習していなかったんですよね。今後は私たちももう少ししっかりと見なきゃいけないと思いました。

 

武者修行は一段落しましたので先生に再度見ていただくことになります
修行の成果が出ているといいのですけど……

 

ではまた。