Cバウツに傷が!?
長女さんがもっとも注意されるのは、音程と弓の弾き幅です。「もっとたくさん弾いて」と何度も何度も言われている。そこで長女さん、今まで以上に腕を大きく振って弓を使うようになりました。
が、その分コントロールが効かず、Cバウツ(Cカーブ)にガツッといやな音を立てることが増えてきました。
Cバウツとはヴァイオリンのボディの中央にあるくびれのこと。ここでE線(最も弓側の高い音がなる細い弦)を弾くときに弓を立てると、Cバウツに弓がぶつかり傷をつけてしまうことがあります。
長女は勢いが余ってC形の一番上のエッヂ部分をガツッと削ることが多いため、最近生木が見えてきてしまいました。「大事な楽器なんだぞ、壊すな!」なんてことは楽器をやらせる親として絶対に言いたくない。
とはいえ、私の祖父母よりだいぶ年上の古い楽器です。放っておいたらここからダメになってしまう気もします。これはどうやって補修したりカバーしたりすればいいのだろうと思いまして。
そこで楽器を売ってくださった楽器商の方に相談しました。下取りをお約束くださっている方なので、どう保全すればいいのかとお聞きしたところ、
「演奏技術や勉強する曲が進む中でぶつけてしまうことの多い時期はあります。ぶつけない方がもちろんいい。しかしここは修復の効く部分。お子様が伸び伸び弾くほうを重要視してください」
となんともお優しい返信をいただきました。また、
・分数楽器は少し厚めの透明なビニールテープを貼るのが現実的で手軽
・透明なマニキュアを塗る人もいる
・程度によって簡潔に対応すること
と、応急処置も教えていただきました。最後に、思わず「へえええ」となった一言まで。
「著名なソリストでCバウツを毛箱で削ってしまう方を複数存じ上げております」
……そうなの!? 少し安心しました。みなさんのやり方がありましたらぜひ教えてくださいませ。
ではまた。