人生を劇場にしない

ヴァイオリン経験皆無の親が、迷走しながら長女を導く軌跡

激変の一年でした

音楽家は、過去でも現在でも、人格破綻している者を許す文化が彼らを支えている。

 

という考え方が一部であります。が、この一年で私は「本当にそうだろうか?」と思うような出来事に多々出会いました。人間は若い頃は感情をコントロールできず、暴発したり快楽に身を浸したりすることはありますが、たいてい後年に本分に立ち返るか、その前に早逝します。ですから、過去の偉人たちの一部をあげつらって「この人は素晴らしい」「この人は変人だった」と割り切ってしまうのは非常に危険だな、と思うわけです。時・地・人。その三つが絡みあってその人を形成しているのですから、本人の性格形成は、環境や時代や知人関係にも責任があるわけで。

 

そして現代に立ち返り。たくさんの素晴らしい先生がたに触れ合えた一年だったぶん、思うところは数多くありました。

 

大儲けしていなくても、著名人でなくとも、一流は一流です。

そしてそういう人たちは得てして人格者であることが多い。

 

長女、クリスマスの時期にミニパーティーに参加させていただき、曲をいくつか弾かせていただきました。先生から提案いただいたツィゴイネルワイゼンは狙い通り大盛り上がりで、たくさんのお客様から帰り際にお声をかけていただきました。

 

舞台でご一緒した声楽の先生は後援会に支えられているのですが、その先生はご本人の会長に向かって長女の肩を持ちながら「ぜひとも後援会長に!」と笑いながらおっしゃいました。親は冷や汗が出る思いで聞いていたのですが、その会長が何度も繰り返して言いました。

 

「演奏者は腕だけじゃないからね。これからは親の育て方です。責任重大ですよ?」

 

ヒーッとなりながらも、ああ、そうかもしれない、とうなずくことしきり。

 

今年最後の警句とし、来年に活かせれば、と思うのでした。

 

ではみなさま、よいお年をお迎えください。

 

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